家庭での水の再利用エトセトラ/水道水に関わるエネルギーと地球環境についての考察 〜キッチンに置いた一つのバケツから見えた想像以上のもったいなかった水たち〜

前置き

山や旅で水を得るためにはその道中で確保する必要があります。
日常のような環境、
つまり蛇口をひねるだけで綺麗な水がいくらでも得られる環境がそこにはありません。

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水が欲しくても水場がなかったり、また水場があっても乾いていたり険しいところにあったりとします。
また、
水を得られたとしても濾過や煮沸をしなければならなかったり、または雪を溶かしたりといったことをしなければなりません。
旅では蛇口がなかったり、お店がなかったりとすることもあります。

多くの水を装備して移動するにも、重量があるために持てる量も限られてきます。

山や旅では水が簡単に手に入るわけではないので持ってきた水、また確保した水をとても大事に使います。
飲むことはもちろん、
調理に使ったり、顔を洗ったり、雪を溶かす時の呼び水などと無駄なく大切に。

初夏の5月、残雪が多く残る雪山で飲み水を切らしてしまい、水場もバーナーもなく厳しい状況に追い込まれたことがありました。その時は土の上を流れる水をすすって何とか繋くことができました。
同様に水場がなく水たまりの茶色い水を心底飲みたいと思ったこともありました。
また、
夏場のアメリカでの自転車旅では、この先100kmは走らなければ店も何もないようなことも時にあったので、道中で出会う人々が多くの水をくれてとても助かった思い出があります。

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山や旅でのこのような体験から「水自体」の有り難みを痛感することがよくありました。

その有り難みを日常の生活でも忘れないように。
そして、
水を大切に使わないことには「水自体がもったいない」ということだけではなく、
地球環境に良くない影響がある」ということも忘れないようにしなければなりません。

日常生活での水道水の使い方

水道水の使いすぎには何か多くの「もったいない」という感覚が漠然とありましたが、その対象には「水自体」はもちろんのことなのですが他に電力というエネルギー。
つまり「電気」というものがありました。

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綺麗な水道水を作る、供給する、管理するためには多くの電力が必要となります。

蛇口から出る綺麗な水道水を作るための、またその水を送ったり管理するための電気の根元にあるのは石炭等の化石燃料たちでした。

また火力発電に多く頼っている日本では石炭、つまり化石燃料の枯渇に関わるだけではなく、
同時に大気汚染を引き起こし地球温暖化などへの危機へと繋がっているということを忘れないようにする必要があります。

水道水を大切に使わないということは、電気を余計に使うことであって、それは化石燃料を余計に使うことであり、それは大気を余計に汚すことに繋がって、そして地球温暖化へ余計に進むこととなっている。

深く辿っていかなければ「水道水を使う」ということから「エネルギー、化石燃料の枯渇、大気汚染、地球温暖化」などの多くの危機へと繋がることはイメージしにくいのですが忘れてはいけないところでした。

そこからそれまで漠然と「もったいない」と思っていた水の使い方を考えるようになりました。

日常でのバケツ

私は毎日キッチンに立って調理から洗い物をするため、一つのバケツをキッチンに置いてみました。

「わざわざ綺麗な水を使わなくてもいいのに」
と思う場面がこれまでの日常生活において多々ありました。

そこからバケツで拾える水は拾うようにしたところ、
こんなにも多くの再利用できる水があったのか」と大きな驚きがありました。

野菜を洗った水などはとてもたくさん出ていました。
それまでその量を薄々は感じていましたが、実際にバケツで拾い出すと一つのバケツなどすぐにいっぱいになる量でした。
これをただ排水口に流していたというのはとてももったいないことでした。

また、食器の洗い物などのすすいだ水も多く拾え、米の研ぎ汁なども同様にたくさんの水を拾うことができます。

その拾った水は、わざわざ綺麗な水を使う必要がないようなシンク内のすすぎや排水口等の掃除、またリサイクルに出す容器等の洗浄やトイレにへと存分に使うことができとても重宝しています。
米の研ぎ汁などは個人的に無農薬米を使っていることもあるので手洗いや洗顔などにも安心して使えています。

また、
水を拾うことに加えて水の出し方にも配慮して「ただ空振って流れていく水」を極力無くすイメージで水を使っています。
「ただ空振って流れていく水」というのはうまく説明できないのですが例えば、
『「1」の汚れを落としたい場合は極力「1」の水を使う』
のようなイメージとなります。
「1」の汚れに対し、「3」の水を使った場合は「2」の水がただ空振って流れていっていることになるので水の出し方にも気を付けています。

災害時や工事、メンテナンスなどで電気の供給が止まった時、水が出なくなることがあるので不便を感じることが以前にはあったのですが、
「水を拾って、ためて、トイレ等で再利用する」という生活が当たり前になった今では停電時などでも何の不便も感じなくなりました。

トイレ、バケツ流し

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少し話しはズレますが、
多くの方が時に体験していると思いますが、用を足したトイレをバケツの水で流すにはコツが必要になってきます。

慣れない頃は水を床にこぼしたり跳ねさせたり、そして上手く流せなかったりとしますが慣れてくると
「このスポットにこの角度でこの勢いで流すとトルネードになって綺麗さっぱり流れていく」
のような技術が身に付いてきます。

しかしこれが結構難しく、しばらくやっていても100発100中どころではないのですがうまくいったときの爽快感はひとしおです。
水流でトイレットペーパーが粉々になるのでうまく流さないと「綺麗さっぱり」とはなかなかいかない奥深さがあります。
そのような時は小さく折り畳んだトイレットペーパーをトイレの水の落とし込みに浮かべれば、見た目もそう悪くはありません。
また、
停電等で水の供給が止まっていない時、
つまり何も支障のない日常においてバケツでトイレを綺麗に流す方法の一つとして、
用を足した後バケツの水で流す前に、タンクのレバーを軽く捻って少量の水を流すと使用済みのトイレットペーパーがトイレの水の落とし込みに集まります。
そしてそこからバケツの水で流すという方法も綺麗に流しやすくなります。

詰まりを防ぐために便やトイレットペーパーを配管内である程度飛ばす必要があるため、
時に大量の水で流す必要があり、時にタンク内の水で流すこともありますが、日常生活で排水口へただ流してしまっていた水を再利用することでトイレで使用する水の多くを賄うことができました。

これから拾いたい水

キッチンやお風呂の水を再利用することは結構簡単にできました。

バケツを入れ替えたり持ち上げたりする必要があるのですが、そのようなちょっとした動作も運動と捉えれば何の手間も感じません。

不便も慣れれば「ただの日常」なので何かとおすすめです。

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余談で、
トイレで水を流す時は「丸く柔らかいソフトバケツ」が取手を持つと注ぎ口ができて狙い通り注ぎやすいのですが、
細く綺麗な水流になる感じなのでトイレの落とし込みの水を「押し流す」には不向きかもしれません。しかし注ぎやすさはとてもあります。
また四角いバケツなども試してみましたが結局は、
溜めたり持ち運ぶ時にはもちろん、流す時でも一般的な「丸く固いバケツ」が個人的には使いやすい気がしています。
リサイクル樹脂製のSeria(100円ショップ)の100円の10リットルバケツは注ぎ口があって使いやすく、ナチュラルカラーなためバケツバケツしてない感じも個人的には気に入っています。

これから拾いたい水に、
「洗濯の水」「雨水」などが出てきました。

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アウトドア系の衣類やシュラフなどもそうですが、中には手洗いをしなければならないものがあります。
手洗いをするとこれまたかなり多くの水を拾うことができると分かったので、洗濯機の使用を控えて手洗い洗濯を増やそうかなと思いました。
衣類にも優しい気がします。

お風呂の水は洗濯機に一般的によく使われますが、それを手洗い洗濯で使えばその排水をさらに拾うことができ、トイレにはもちろん使うことができます。
「水の再利用の再利用」というところでしょうか。
そんなところから雨水もkeepしてみたくなります。

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「便利すぎる生活」は山や旅などに出た時に、また災害時等にその差を強く感じてしまうので基本的に不便な生活を好んでいます。
体や感覚を鈍らせないようにする目的もあります。

上記のようなバケツの生活もヘッドランプやランタンのもとで行っています。
それは山や旅に合わせていることはもちろん、電気エネルギーや環境に対する考えも含まれています。

今回のようなバケツで水を再利用するなどそんなちょっとした事で、
実は幾らでも多くのエネルギーや資源を大切に使うことができたんだなと思いました。

一つのバケツから「こんなにも再利用できる水があったんだ」ととてもよく分かり、使用水量(m3:立方メートル)からでも見違えるほどの差が出ました。
私が始めた当初は3m3の水の使用を減らせたので3000リットル、言い換えれば牛乳パック3000本分の水をセーブできたことになると思います。
水に関しては、目に見えてその量を実感できるので学べるところがとても大きいと思います。

そのため
誰でもいたって簡単にエネルギーや資源を大切にすることができて、
地球環境への効果を今すぐに表せられるものの一つだと思っています。

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「水を大切に使う」
それは電気を大切に思うことであり、化石燃料を大切に思うことであり、そして大気や地球を大切に思うことだと思っています。

「水を使わない」「電力を使うことに問題がある」「石炭の使用を中止する」
などというようなことではなくて、
軸はこれまでと変わらずに
「使いたいところでは気持ちよく使いたいため」に自分の中で余剰だったと思う使用分、減らせると思う使用分を意識してこれからもそれらを一つ一つ抑えていこうと思います。

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今、世界中で多くの危機に直面していると言われています。

落ち始めた岩が直撃するのか、かわすことができるのか、
それは一人一人、一企業一企業の取り組みにかかっていると思います。
多くの人が団結できればそれを止めることができるかもしれませんが、そうはいかなくとも遅らせることはいくらでもできると思います。

まだ大丈夫だという保障はどこにもありません。
誰かがやればどうにかなるという余裕もないと思っています。

一人一人、一企業一企業が今すぐやらなければいけないこと、できることは沢山あると思います。
当たり前にあるものが無くならないように、今当たり前にあるものを意識して大切にしていかなければならないと思います。

引き続き水を大切に使っていこうと思います。