槍ヶ岳(敗退)/涸沢エリア 上高地ルート 2/2話 北アルプス 2019/12 下旬

槍ヶ岳(敗退)/涸沢エリア 上高地ルート 1/2話 北アルプス 2019/12 下旬

からの続きです。

DAY3
DAY4/あとがき

DAY3

夜中、強烈な冷気を顔面に食らい目覚めたりしつつ 6:00 まで寝てしまいました。
空が青味を帯び始めていました。

夜明けで勇気が100倍になるところ、快晴だと万倍になります。

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7:16

「ヒャッホー♪!」

朝一の景色を見た時の抑えきれない興奮、まさにそんな感じでした。

こんな天気で出遅れた感がたっぷりありましたが、ウキウキで出発の準備をします。
今日は「もう二度と行くことはないだろう」と思っていた涸沢へ向かうことにしました。

7:40

出発。

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イダダダダダダ 泣

大橋でアイゼンは履けないので、降りるまで手で持ってたのですがその間だけでも指が冷気にもってかれました。

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大橋下からこちらも踏み跡はゼロでテンションは上がります。

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屏風岩も変わらずの存在感でした。

お邪魔します。

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Yosemite の El Capitan そっくりだと思いつつ何度も眺めながら進みます。

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踏み跡は動物のみ。

動物たちも登山道を歩くんだね、と思いつつ先へ進みます。

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8:49

本谷橋。

ところどころ新雪と太陽で光輝く景色が見えてきます。

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踏み跡は一切なく、快晴でこの景色。
もうワクワク以外の何もありませんが、下手は打たないように気を引き締めていきます。

しかし、
ペットボトルのスポーツドリンクが凍り始め、油断してました。
(もちろん、水筒でお湯は持ってます)

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9:44

見えてきます。

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ふふ。

動物の踏み跡を辿ると不思議と歩きやすく、
動物も登山道の中でも歩きやすいところを歩くんだね、と思いつつ進んでいきます。

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クライマックスでした。

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全てが本当に光り輝いて見えました。

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11:15

何の痕跡もない綺麗な景色に、自分の踏み跡をつけるのが気が引ける程の素晴らしい空間でした。

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ここで何かが起きた場合、
下手したら春まで発見されないと思うと、寂しさのような怖さのような、そんな感覚を覚えました。

考えられる多くのことをイメージしてより慎重に行動しました。

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ひとたび牙を剥かれれば到底人間が生きていける世界ではないと思いつつ、自然はこんなにも美しい。

そんなことを痛感した1日でした。

人がいない景色や踏み跡がないことはよくあることなのですが、
ノーシュプールまで含めた景色はこれまでなかなかなかったので貴重な山行となりました。

この景色はしばらく眺めていたかった。
モルゲンから、日中、サンセット、そして夜への移ろいなどをずっと。

12:00

カールでは時折冷たく強い風が吹き付ける上、戻りも余裕を持ちたかったため早々に涸沢を後にします。

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名残惜しく何度も振り返りましたが、感謝とお邪魔した旨を伝え、慎重に戻ります。

のんびりと、そして楽しかった余韻に浸りながらベースへ無事に戻れました。
そして
時間も早かったし最後にもうひともがき。

蝶ヶ岳方面を登って初の槍見台へ☆

こちらもノートレースで良かったのですが、思ったより勾配きついな、という感じでした。

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14:58

おおお♪

思ったよりよく見えて感動しました。

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「本当鋭利だな」と思いつつ、
これまでの色々な感謝とまたいつの日かという気持ちを伝えて降りました。

会えて良かった。

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もっと居たい気持ちを抑えながらも今回の山行も楽しかったと happy でした。

今回お試しの食事メニューも多々当たりで一人 最後の宴を楽しみました。

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DAY4

今朝はマイナス10度程で、また油断して飲み水を凍らせましたが膝も痛まず無事に行動でき何よりでした。
しかし横尾から中の湯まで5時間かかるのがなかなかどうして。

14:25

ゴール♪

ーーーーー

あとがき

毎年北アルプスの積雪量を見ているわけではないのですが、感覚的に年々雪が少なくなっていると思います。
雪は減っているかもしれないのですが、閉山期の山に、しかも単独で入ることは想像以上に多くの危険があることを忘れないようにしています。
山は自己責任と言えど、何かあれば結局は多くの人を巻き込むことになると思っています。
今後も慎重に山には向かいたいと思います。

また、
今回も残念ながらペットボトルが残置されている光景がありました。
同様の思いをされている方もいると思いますが、それを回収できなかった自分が嫌になることがあります。
勝手な思いかもしれませんが、
ようやく発見されても置いてかれ、見捨てられるわけですから山奥に一人残されたペットボトルの気持ちを考えれば心は痛みます。
ペットボトルの帰るところは、適切にリサイクルされるゴミ捨て場だと思っています。
山に残置する、土に埋めるということでは喜んでいないと思っています。

私は個人的に、回収したものを家まで持ち帰る気は正直ありません。
結局は帰りの道中にある関係のないゴミ捨て場に捨ててしまっているのですが、いつも何か良くない気がしています。
その回収したものをどこでどう処理するのが適当なのか、引き続き考えていきたいと思います。

山に入る者として山や自然に思いやりはもっていきたい。
その使って残置したペットボトルに対しても、そしてそれを作るために使った残りの少ない天然資源、エネルギーに対しても。

エネルギーや自然環境を大切に思うためには、それだけを思っていてもうまくはいかないと思います。
他にも社会環境、家庭環境、近隣環境など様々なことに対して思いやりを持てなければ、エネルギーや自然環境に対しても大切に思うことはできないと思います。
全てに共通してあることは思いやりだと思っています。

間近に来ているエネルギー危機、気候危機などの様々な問題を防ぐためにも、今すぐ多くのことに目を向けて大切に思っていこうと思います。